公明党は8日午後、東京都新宿区の党本部で全国県代表協議会を開き、7月2日投票の東京都議選へ党の総力を結集して勝ち抜くことを誓い合った。山口那津男代表、井上義久幹事長は、公明党予定候補23人を取り巻く情勢が厳しい中、全員当選を勝ち取るには「全国を挙げた党の総力の戦いが不可欠。『都議選は自分自身の戦い』と決め、全国の議員一人一人が限界突破の大拡大に先駆しよう」と力説。党勢拡大の取り組みを強化し、統一外地方選挙を全て勝ち抜いて、「勝利また勝利の上げ潮に乗って、今年最大の戦いである都議選の全員当選に向けて突き進もう」と呼び掛けた。
■23人全員当選へ 限界突破の大拡大を 山口代表が強調
山口代表は都議会公明党の政治姿勢について、半世紀以上にわたって「大衆とともに」の立党精神のまま、都民本位の政策を推進してきたと力説。昨年秋に都議会公明党が掲げた(1)身を切る改革(2)教育負担の軽減(3)人にやさしい街づくり―の「3つの挑戦」が、それぞれ実現した実績に触れ、「都議会公明党が示した政策実現力はスピード感にあふれ、他の追随を許さない」と強調した。
都議会の役割については、2020年の東京五輪・パラリンピックをはじめ山積する課題解決に向け、都知事と“車の両輪”として都政を安定させていく必要性を指摘。小池百合子都知事が率いる「都民ファーストの会」との政策合意と相互推薦を決めたことについては、「都議会公明党が合意形成の軸となって都政を安定させ、都民の望む政策を実現することで『東京改革』を成し遂げていくとの決断だ」と語った。
一方、国政では、自公連立政権による政治の安定が政策実現の大きな推進力であり、多くの国民も支持を寄せていると強調。「今後も生活者に向き合いながら政治を進めていく公明党の強みを存分に発揮し、自民党と力を合わせて日本の政治と社会の安定、政策実現にまい進していく」と訴えた。
後半国会の重要課題では、「テロ等準備罪」の新設をめざす組織犯罪処罰法改正案を挙げ、テロなどの組織犯罪を未然に防ぐための国際協力を可能にする条約の締約国になるには、今回の法改正が不可欠だと力説。その上で、国民の不安払しょくへ「国会審議の場でも国民の理解が深まるよう丁寧な審議を尽くしていきたい」と述べた。
内戦が続くシリアで多数の市民が化学兵器の使用とみられる症状を訴え犠牲となったことには、「戦争犯罪である化学兵器の使用は断じて許されない」と強く非難。米国が対抗措置としてシリアをミサイル攻撃したことに対しては、日本政府の対応に理解する考えを示し、「化学兵器の拡散・使用の防止へ国際社会と連携していくことが重要だ」と語った。
最後に、党勢拡大に向けた公明議員一人一人の行動が、都議選勝利に直結すると強調し、「全員当選へ心を一つに合わせ、爆発的な支持拡大の大波を起こし、圧倒的な勝利をもぎ取ろう」と訴えた。
会合では、漆原良夫中央幹事会会長が組織犯罪処罰法改正案について説明したほか、魚住裕一郎機関紙推進委員長(参院会長)があいさつした。
公明新聞:2017年4月9日付