東京都は4日、結婚応援イベント「TOKYO縁結日2017」を、東京国際フォーラム(千代田区)で開催した。同イベントは、結婚を希望する人たちに一歩を踏み出す機会を提供しようと、都として初めて実施したもので、約3000人の来場者でにぎわった。
2015年の国勢調査に基づく男女の未婚率(30~34歳)は、男性で47.1%、女性で34.6%となっている。一方、同年の出生動向基本調査によると、いずれは結婚しようと考える未婚者(18~34歳)の割合は、男女共に約9割に上る。
こうした現状を踏まえ都は、結婚したいと考える人たちが抱える疑問や不安を解消するとともに、さまざまな役立つ情報を提供し、社会全体の結婚応援の機運を高めることなどを目的に今回のイベントを開催した。
イベントでは、主催者として小池百合子知事が「2020年、多くのカップルに東京五輪・パラリンピックを楽しんでいただく。そんな流れを皆さんと共につくっていきたい」とあいさつしたほか、元格闘家の髙田延彦氏による「家族になるということ」と題した基調講演、エッセイストでコメンテーターの犬山紙子さんによるトークショー「恋愛と結婚のナゾ」などが行われた。
企画ブースでは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やお見合いで使えるプロフィル写真を、プロのカメラマンに撮影してもらえる「キメ顔! フォトコーナー」に人気が集まっていた。また、行政や企業などが出展する情報提供ブースでは、第一印象を劇的に変化させるためのパーソナルカラーを紹介する「あなたの魅力を引き出す似合う色」や、ネイルアート、ネイルケアを行う「ネイルアトラクション」などのコーナーに、長い行列ができていた。
■都議会公明党が推進
都議会公明党の高倉良生(都議選予定候補=中野区)、まつば多美子(同=杉並区)、栗林のり子(同=世田谷区)の各議員は都庁で8日、都の担当者から同イベントの成果などを聞いた。
当日のアンケート調査(回収数400)によると、イベント全体の感想について、約7割が「とても良かった」もしくは「良かった」と回答。具体的には、「結婚に対する前向きなイメージが持てた」(30代女性)、「行政が結婚を応援しているということを感じた」(20代男性)といったコメントが寄せられたという。担当者は「今後も実効性ある取り組みを進めていきたい」と話していた。
これまで都議会公明党は、栗林議員が13年12月の定例会一般質問で、海上公園「海の森」を活用した婚活支援を提案し、婚活イベント「アウトドア婚活in海の森」(14年)を実現。まつば議員も昨年3月の予算特別委員会で、結婚を望む人への支援の必要性を訴えていた。
高倉議員も昨年12月定例会一般質問で、結婚支援に関する具体的な取り組みをただした際、都側がイベントの開催を明らかにしていた。
公明新聞:2017年3月27日付