暮らしやすさや経済成長など、さまざまな角度から世界の都市を比較した各種調査で、東京が上位を獲得しています。公明党は、国政や都政を通じて東京の都市力向上に貢献。“世界のTOKYO”を後押ししています。
■住みやすさ1位 ~緑豊かで歩いて生活できる~
英国のグローバル情報誌「MONOCLE(モノクル)」が毎年発表している「世界で最も住みやすい都市ランキング」で、東京は2015年、16年と2年連続で1位を獲得しました。
巨大都市でありながら、緑豊かで歩いて生活しやすい点や、先端技術が支える効率の良さと、ゆったりした昔ながらの近所付き合いが調和している点が、高く評価されています。
ナイトシーンにも注目した16年調査では、絶え間なく動く経済が重要な特徴とされ、「住むにも訪れるにも最も魅力的な場所の一つ」と位置付けられています。
■旅行者満足度1位 ~人が親切、清潔な街中~
旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が14年5月に発表した「旅行者による世界の都市調査」で、東京は「地元の人たちの親切さ」「街中の清潔さ」「タクシーのサービス」「公共交通機関の評価」などで1位にランクイン。ニューヨークやバルセロナなどの有名な観光都市を抑え、「総合的な満足度」でも1位に輝きました。
東京都によると、15年版ミシュランガイドに掲載されている都内の星付きレストランの数は220以上で、パリなどの有名都市をはるかに上回っています。
■将来性2位 ~道路や鉄道の質が高い~
英国の経済紙「フィナンシャル・タイムズ」グループが、アジア太平洋地域の都市の将来性を順位付けした15―16年版のランキングで、対象163都市のうち、東京はシンガポールに次いで2位に入っています。9位だった2年前の前回調査から一気に浮上しました。
国内総生産(GDP)などで評価する「経済成長性」や投資を呼び込む「対内投資戦略」の項目で大幅に順位を上げ、道路や鉄道の質などの「インフラ」では最も高い評価を得ています。さらに、人口1000万人以上のランキングでは首位を獲得しています。
■影響力4位 ~大卒者の割合が最多~
経営コンサルティング会社「ATカーニー」が125都市の世界的な重要性や影響力を分析した「16年度グローバル都市調査」で、東京は15年度に続いて4位を維持しています。
人的資源分野で、高等教育の学歴を持つ人口割合が最も多いことなどが評価され、この評価基準におけるリーダーに位置付けられています。
調査では、東京のさらなる魅力アップへ向けたポイントとして、20年の五輪開催を見据えた海外への情報発信力の向上と、海外からの高度人材の獲得の必要性などを挙げています。
■総合力3位 ~経済分野で首位をキープ~
一般財団法人・森記念財団都市戦略研究所は、世界の主要42都市を6分野にわたって分析し、総合力を評価しています。08年の調査開始から8年連続で4位だった東京は、16年に初めてパリを抜いて3位に上昇しました【表参照】。
主な要因としては、訪日客の増加や、円安などによる物価水準や住宅平均賃料の下落(ドルベース)、羽田空港の国際化などが挙げられています。GDPなど、従来の強みである「経済」分野で首位をキープしている点もランクアップに貢献したと指摘しています。
経済以外の分野では、「研究・開発」で2位。研究者の交流機会や特許の登録数が多いことなどが反映されています。「文化・交流」は前回と同じ5位でありながら、ほとんどの指標でスコアが上昇しており、とりわけ国際会議の開催数、買い物や食事などで大きく得点を伸ばしています。
「居住」は前回の15位から6位へと大きくランクアップ。「交通・アクセス」は11位で順位は振るわないものの、都市内交通サービスや交通利便性などは評価されています。
■生活者目線と国際的視野の公明に期待
○明治大学公共政策大学院 ガバナンス研究科長・教授 市川宏雄氏
「世界の都市総合力ランキング」では、長らく4位だった東京が今回、3位に上がりました。ロンドン、ニューヨーク、パリなどの他都市の指標と比べても、東京の伸び率が高く、五輪・パラリンピックのある20年には、東京が1位になることも夢ではありません。
ただ、世界の都市間競争の成果は、都市に住む人の生活満足度に必ずしも直結するわけではありません。国や都など整備を進める側と住民の意識のギャップが深まり、問題が生じることもあります。
こうしたギャップに気を配りながら、都市整備を進めるのは、生活者の目線と国際的視野を兼ね備えた都議会公明党の得意とするところでしょう。
1964年の五輪が東京を大きく変えたように、新しい東京に生まれ変わるチャンスにしてほしいと期待しています。
公明新聞:2017年5月21日付